年を取るほどに臭いが出る理由は「ノネナール」という物質によるものです。ノネナールは皮脂の脂肪酸が酸化されてできる物質で、毛穴にたまり、臭いを発生させます。若い頃は生成されませんが、40代から老化に伴い、▲肌の善玉菌減少・悪玉菌増加、▲肌の酸性化、▲脂質成分の変化などにより作られます。年を取るとノネナールの除去能力も低下するのも問題です。加齢により新陳代謝が遅くなり、活動量の減少や神経系の退化により汗の分泌量が減少し、ノネナールを排出しにくくなります。老化とともに酒やたばこを楽しむと、ノネナールの分泌量も増加し、臭いがより強くなります。飲酒はノネナールの生成を促進し、喫煙は分解を抑制します。
耳の後ろを丁寧に洗い、たくさん水を摂る必要があります。
臭いを減らすためには、特に耳の後ろを念入りに洗う必要があります。耳の後ろで特に悪臭がひどい理由は、耳の後ろに多く分布している皮脂腺にあります。皮脂腺は皮膚の真皮に位置する分泌腺で、毛包のそばにあり、皮脂の合成と分泌を担当しています。頭皮から始まり、体の下に向かって伸びる皮脂腺は耳の後ろを通ります。皮脂腺は▲頭皮▲額と鼻(Tゾーン)▲耳の周りに多くあります。耳の後ろの皮膚にも当然毛穴があります。皮脂腺から出る老廃物が毛穴にたまり、それを念入りに洗わないと、臭いを発生させます。
また、水をたくさん飲むことも良いです。体内の老廃物をスムーズに排出するのを助けるからです。日光の下で散歩するのも効果的です。紫外線には殺菌効果があり、臭いの除去に役立ちます。また、適度な運動は汗の排出量を増やし、老廃物を排出して臭いを減らします。野菜や果物を多く摂ることも重要です。野菜や果物に含まれる抗酸化成分「フィトケミカル」は酸化防止に役立ちます。